ヘソで茶をわかす

日本のへそ、諏訪湖畔に住む小市民の日々の記録

2017衆院選における人間ドラマから私が得た教訓とか感想

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衆院選挙が終わりました。期待されていた新党が前哨戦で大失速し、選挙が公示された頃には、既に大勢が決していた感があったせいか、イマイチ盛り上がりに欠けた選挙だったように思います。

もっとも、選挙が大きく盛り上がったところで劇的にこの国が良くなることなどはなく、結局は私達一人ひとりの確かな歩みが、少しずつ国を動かしていくのだと思います。

そんなわけで、そんな確かな歩みをすすめるため、この選挙戦でみられた人間ドラマから私が得た教訓をいくつか書いておこうと思います。

百万ドルの微笑み

今回の選挙戦について書くのであれば、この人について書かない訳にはいかないでしょう。みどりの小池こと小池百合子さん。

敵陣営の度重なるオウンゴールから風をとらえ、一気にブームを作り出した都知事選とは一転し、今度は自らの言動によって急速に支持を失いました。

まさに下り最速。これほど短期間に評価の覆った政治家がかつていたでしょうか?

敗戦の原因はいくつも考えられますが、まず直ぐに頭に浮かぶのは後に立憲民主党を立ち上げた民進党議員らの入党を拒んだ「排除の論理」。

ただね。この論理って冷静に考えれば当たり前のことだと思うんですよね。

政党である以上、主義主張を同じくする人が集まるのが当然で、まして政権を目指そうという政党であれば安保に関するスタンスがまるで違う人達と一緒に仕事が出来ると思うほうがどうかしているわけです。ですから本来は非難されるような行動ではないと思うのです。

だけれど、その表現が悪かった。丁寧に話せば結果は違ったかもしれないが、都知事選、都議選の勝利の余韻の残る彼女は強気にこう言ってしまった。 

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言い方って大事だね。もちろん、マスメディアによって、そう印象つけられたという面はあるかもしれませんが、このなんとも意地の悪そうな笑みで「排除します」と言われたら、そりゃまぁ、大概の人は悪い印象を持ちます。

今から思えば、今回の選挙戦の大勢を決定づけた瞬間だったと思います。

AIからBIとか、わけの分からんこと言ってましたが、私たちはAIではなく、血の通った人間です。仮に発言する側が正論を並べたとしても、それを都合よく感情的にアウフヘーベンしてもらえるわけではないのです。

正しいかどうかだけではないんですよね。正義ってもの自体も人によって違いますし。

しがらみと笑うかもしれませんが、人間関係ってのは大事なものです。相手のみならず、第3者の目にどう映るのか、そういう視点を持って仕事をしていかなければならないとあらためて感じました。

策士策に溺れる

主演女優の小池百合子さんの怪演を見事にアシストした助演男優の前原誠司さんについて書くのであれば、やはり希望の党への合流についてでしょうか。

本人的には民進党議員を守るために必死で動いたのだろうし、議員総会で滞りなく話しがまとまったところを見ても、あの時点では他の議員先生らにとっても名案だったのだろうと思います。だから前原さんだけを責めるのはちょっと酷な気がします。

むしろあれは脈々と受け継がれてきたお家芸、民進党のチームプレイがなせる技でした。総会直後から「実は希望を乗っ取るための策です。トロイの木馬です。」とゲロったマヌケが現れるなど、最後の最後まで民進党は民進党らしさを失わず、後は御存知の通りの空中分解。

そもそも、横山光輝三国志の孔明じゃあるまいに、そんな奇策が功を奏するわけもないのです。

どんな争いごとでもそうですが、勝敗を決めるのは殴り合っている当事者ではなく、それを見ている第三者であるとこがほとんどです。

選挙であれば、勝敗を決めるのは我々有権者。このドタバタ劇を見せられる有権者がどう思うのか考えなかったのだろうか。

一つ前の話ともカブる部分がありますが、ライバルばかりを気にして、勝敗を決める審判であったり、ギャラリーであったりの存在を忘れてはいけない。ライバルをやっつけることが勝利ではなく、何をもって勝ちとするかは当事者ではなく周りの人が決めることだということを忘れてはいけないと思いました。

ワカサ、ワカサって何だ?

振り向かない~ことさ~♪

腐ったみかん

この選挙で全くと言っていいほど存在感を示せなかった維新。敗北の理由の1つに候補者の人選ミスがあったのではないかと思うのです。

誰とは言いませんが、と言うか、名前すら挙げたくないというのが本心ですが、南関東に絶対に国会に送っちゃ行けない人いましたよね。

いやぁ、選挙区の皆さん、本当にありがとうございました!!

今回の選挙のMVPはこの選挙区の有権者の皆さんだったと思います。

 

それにしても維新。あれを候補にしてなければ、もう少し楽な戦いできたんじゃねぇの?

私もそうでしたが、与党支持だけれど政策的に賛同できない部分もあって投票先に困っているという層は、今回の選挙ではたくさんいたと思います。

そういう層の受け皿になり得る党だったはずなのに、あんな奴候補にするから投票するにできない。

ついでに書くと希望との不可侵条約ね。三都物語だっけ? 下らないことしたよね。

これも前原さんの件と同じ。自分たちの都合とライバルの情勢しか見ていない。

完全な戦略ミス。ここの執行部はどうなんのかね?

ともかく、誰と一緒にやって行くのかと言うのは大事なことだと思いました。人選は重要です。友達は選ばなければなりません。

棚から牡丹餅

歴代最悪の総理大臣との呼び声も高い菅直人。安愚楽牧場の投資絡みで問題を抱えているCowエダこと海江田万里。二人が比例区での復活をかけて争った前回の選挙のハイライトを鮮明に記憶している人も多いだろう。

そんな二人が今回は小選挙区で見事に当選。

いやぁ、素晴らしい(棒)

本当におめでとう(棒)

 

別にこの二人についてはなんとも思わないのですが、民進党のまま戦ったのであれば小選挙区での当選は難しかったであろう二人が、立憲民進党ブームにのって見事に小選挙区で当選できたことは、困難な立場にある人達に諦めずに、最後の最後まで悪あがきをし続けることの大事さを示しているようにも思えます。

周りから何を言われようが、後ろ指さされようが、とにかく頑張っていれば良いことがあるかもしれないと思えました。

まぁ、出来ることなら後ろ指さされる生き方などしたくはありませんが…

人生って何があるかわからないものですね。 

男を下げる

若狭さんを筆頭に小池さんの人気を頼った人たちね。まぁ、女性議員もいたのだろうけれど、目立っていたのが男性議員のほうが多かったのと、パリで行われた小池代表の記者会見の女王様チックな様子のせいで、そこに群がった彼らは、だらしのない男どもの代表みたいに思えてしまってねぇ…

それにしても馬鹿な奴らだ。

民進党を飛び出した連中の気持ちはわかないでもない。あの党にいたところでメリットはなかっただろう。保守的な立場の議員らには居心地の良い党でもなかったろう。だから民進党を離党するところまではやむを得ない事情もあったように思えます。

だけれど、どうして小池さんを軸に集まろうとしたのだろう?

保守を自認するような議員にとって「小池新党」ってそこまで魅力的な看板だっただろうか。都政の混乱を見てなお、彼女を「保守」だと思ったのだろうか。

この人達は前原さんや維新とは逆に周りの目を気にしすぎたように思います。彼らを支持している人たちのうち一体どれ程が小池新党の立ち上げに賛同したのだろうか。人気にあやかったほうが良いのではないかという姑息な打算から、道を踏み外したように思えてならない。

民進党から前原さんらが大挙して押し寄せなければ、もう少し違ったのかもしれないけれど、変節漢との印象がつき、自身の価値を著しく毀損するに至ったそもそもの原因は小池新党の看板に頼ったことだと思います。

困難な状況にあって、自身で局面を打開できるだけの実力を備えられれば理想だけれど、実際は難しいことなのかもしれない。

それでも、逆境に負けない強い心と、絶対の自信となるだけの経験を積み重ねて行きたいと思いました。

 

 

下心丸出しで自民党を裏切り、そのために総力を持ってフルボッコにされた若狭さんと福田さん。

ザマァw

としか思わない。教訓にすらなりはしない。

こんな生き方したくはないし、私にはできません。

 

ニッコロの中山夫妻? そんなのもいたね。

「よくもまぁ、あんな党名で活動してきたね。」くらいにしか思いません。うん。どうでも良いです。

 

 

まとめ 

そんなわけで、私が教訓として得たのはこんなところ。

実直に、前向きに生きていこうと強く思った暴風雨の夜でした。

当選された議員の先生方には頑張っていただきたいと思います。

 

最初に書いたように、今回の選挙は割りと地味な選挙でしたが、選挙が大きく盛り上がったところで劇的にこの国が良くなることなどはありません。

いや、むしろそういう時は後々振り返ると郵政選挙然り、民主政権誕生然り、さまざまな歪みを残すもので、醒めた選挙のほうが冷静に将来のことを考えられて良いのかもしれません。

また、支持政党の勝敗に一喜一憂するだけでは結局人任せの政治でしかなく、それは個人の人気に頼って散っていった候補者らと変わりません。今後も各政党、各議員の言動に興味を持ち、政治にプレッシャーをかけていかないといけません。

同時に、我々の代表である議員らの振る舞いなどから得られる教訓を活かしていけたらと思いました。

 

では、また。