ヘソで茶をわかす

日本のへそ、諏訪湖畔に住む小市民の日々の記録

GS美神の禁断のグルメ、チーズあんシメサババーガーを作ってみた

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数日前にスシローでサババーガーなるものが販売されるとのニュースを見かけました。

キャンペーン/おすすめ | 【期間限定】まさかの!? 鯖バーガー登場!! | 寿司(すし)・回転寿司 スシロー 

これはこれで興味があるのですが、このニュースを目にしたときによく似た別のメニューを思い出しました。

とある漫画で登場した料理なのですが、何故か急にそれを食べてみたくなってしまったので、再現してみました。

今日はその様子と結果についてです。

幽体離脱必至!? GS美神に登場したチーズあんシメサババーガー

かつて少年サンデーにて連載されていたゴーストスイーパー美神 極楽大作戦というマンガがあります。日曜日の朝8:30からのプリキュア枠でアニメにもなっていた人気作品なのでご存知の方も多いかと思います。関連の玩具類の売れ行きがイマイチだったことから一年で放送を終了してしまいましたが、視聴率は決して悪くなくアニメの方もかなり面白かったと記憶しています。

悪霊や妖怪の退治を仕事とするゴーストスイーパーの美神令子とその助手でスケベな貧乏学生の横島忠夫、しっかり者なのか天然なのかよく分からない幽霊のおキヌちゃんを中心とした悪霊・妖怪の類との戦いを描くオカルトコメディです。

この作品の19巻、リポート3「売り逃げ大作戦!!」に問題のメニューが登場します。その名も、

チーズあんシメサババーガー

アカン奴です。

レシピ考案者の貧乏神曰くあんこチーズシメサバをはさんで甘酸っぱくて口の中で魚臭さがとろける芸術品…」という、製作意図が全く不明なレシピで、当然ながら酷くマズイ。

これを食べたものはあまりの不味さに幽体離脱してしまうという代物です(最終的に幽体離脱バーガーとして販売される)。

GS美神では金属バットで頭を打ん殴って幽体離脱するシーンが何度かありますが、つまりは、このハンバーガーの不味さというか破壊力は金属バットに相当するというわけです。

 

そんなに不味いのか…

かえって気になる!!

 

そんな風に思いながらも、実食にまでは至らなかった学生の頃のことを、冒頭のスシローのニュースで思い出してしまったのです。

気になる。作ってみたい。気になる。食べてみたい。

これ若い頃から患っている病気なのです。年々酷くなっていきます。気になってしまうとどうしようもないのです。

大手企業が似たようなもの作っているのに、本当に幽体離脱するほどマズイの?

でも、本当にそんなに不味いのなら、生きているうちに一度くらい幽体離脱はしてみたい!!

これはもう作ってみるしかない。食べてみるしかない。

私、気になります!!

GS美神登場のチーズあんシメサババーガーを作ってみる

とりあえず、記憶違いがないかを確認するために昔読んでいたGS美神を引っ張り出します。何巻に掲載されていたか忘れてしまったので1から読み返したのですが(そこまでの必要はない)、やっぱりこの作品面白いです。幽霊時代のおキヌちゃんが可愛い。

さて、作品を読み進めてようやく「チーズあんシメサババーガー」を発見。19巻でした。

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詳しいレシピなどの記述は無く、チーズあんこシメサバを使っていることしか分かりません。

話の流れからいってもその3品の組み合わせがヒドイということのようでしたので、とりあえずは、この3つを挟んだハンバーガーを作ってみることにします。

材料はこちら。

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バンズに具材を挟んでいきます。

まずはサラダ菜。その上にスライスチーズをのせて、ここにあんこを乗せます。

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あんこに若干の不安を覚えるものの、ここまではそれほど悪い見た目でもありませんし、まぁ、喰えそうな気はします。

問題はこの後です。

ここにシメサバを乗せます。

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青い皮目が綺麗でしょ? 白い切り身が異様でしょ?

大丈夫か、これ?

後悔してもしょうがないので、先に進みます。

上にマヨネーズをかけてバンズとの接着剤とし挟みます。

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パンの間からのぞくあんことシメサバの破壊力よ…

まぁ、とりあえず完成です。

チーズあんシメサババーガー試食&感想

食べてみての率直な感想は、

「悪くはない。」

です。

それはつまり、

「美味くもない。」

ということです。

結論として、

「面白くない。」

というものでした。

 

可もなく不可もなく、幽体離脱するような激烈な不味さも、意外性に驚くような美味さもない、あえて作りたくなるような中毒性のある味でもなく、本当にブログのネタにするには困ってしまう、そんな味。

しかし、驚くほど美味いというわけではないにしろ、それなりに喰えると分かると別の興味もわいてきます。

「美味しく作れないだろうか?」

チーズあんしめ鯖バーガー改

まずは今回のチーズあんシメサババーガーの反省点から確認してみましょう。

第一にバンズの物足りなさ。パサついていて食べづらかったことと、中身のパンチ力に完全に負けていました。これは変更する必要があります。

第二にあんこ・チーズ・シメサバの調和が全く取れていなかったこと。三者三様、それぞれ別に味わった感じがしました。それぞれの相性を考慮した作り方に出来ないものだろうか。

第三にあんこの甘味が主張しすぎることです。絵的にも名前的にもシメサバのインパクトがデカくて、そこに注目が行きがちですが、このハンバーガーの中で要らない子を一つ上げるとすれば、シメサバではなくあんこです。あんこの主張を押さえつけることも考えねばいけません。

ということで、新たに食材を買い足して再チャレンジです。

まずは新たなバンズ。

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イングリッシュマフィンを使います。

自分で焼こうかとも思ったのですが、そこまでやるほどの事でもないですし、何よりもメンドクサイ。そんな時間的余裕もありません。

半分に割って焼いて使います。あんことパンと言えばあんこトースト、小倉トーストだと思うわけです。

あんこの量を減らすなんて消極策はとりません。あえて積極的にあんこを使い、それを美味しく食べる方法で勝負します。

 

次にチーズを変更しました。

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クリームチーズです。

あんことの相性が良さそうだと思い変更しました。

ちなみにシメサバとの相性ですが、これが実は抜群に良いのです。お酒のおつまみにもピッタリなので興味ある方はやってみてください。

 

さて、それでは作っていきましょう。

まずはこんがりと焼いたマフィンにクリームチーズとあんこを塗っていきます。

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あんこもクリームチーズもたっぷりと塗ります。

「このまま喰った方が美味いかもしれない。いや、美味いに違いない。」

と思いながらも、食べてしまいたい衝動をグッと抑えて作業をすすめます。

 

この上に野菜を乗せます。

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前のチーズあんシメサババーガーではサラダ菜を使いましたが、ミックスハーブを使っています。この上にシメサバを乗せるので、それがすべらないように接着用のマヨネーズもかけました。

 

そしていよいよ、シメサバの登場です。

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前のものほど違和感がありません。

スパイス&ハーブをミルで上からゴリゴリとやると、それっぽく見えるから不思議です。

あとは上にパンを乗せて完成です。

 

チーズあんシメサババーガー改のお味は?

美味しくなるだろうと思ってアレンジしてはいるものの、食材の組み合わせが組み合わせなので、多少不安があります。

が、思い切ってかぶりつく!

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えっ!? どうしよう?

スゴイ美味い!!

 

なんで美味しいのにアタフタしたのだろう。だけれど、その位に衝撃的な美味さだったのです。

嘘くさい?

うん、それはしょうがない。私だって他人がやったことならそう思っただろう。

でも、本当に美味いんだな、コレが。

 

まず口の中にひろがったのはトーストにしたマフィンの芳ばしい香りとあんこの香りと甘みです。

しばらくするとクリームチーズの濃厚さとハーブの香りがやって来て、あんこと美味い具合に調和します。

前に食べたものはあんこが主張しすぎていた感じがしましたが、これは舌にクリームチーズの油分がのるためかそれほどあんこの味に引きずられません。また、マフィンの焦げた香りとハーブの香りが食欲を刺激してくれるのも良いです。

そして問題のシメサバですが、私は口の中でサバの生臭さを探したのですが、それがなかなか見つけられない。

これもクリームチーズとの相性だろうと思います。殆ど感じられなく位にまで生臭さが緩和され、サバの旨味が際立っていました。

 

自分で自分を褒めてやりたい。

間違いない。これは究極のチーズあんシメサババーガーだ!!

 

大満足の私はビールジョッキに手を伸ばし、グビグビと一杯やると、もう一つのチーズあんシメサババーガーに手を伸ばす。

美味い。

が、さっきほどの感動はない。

普通に美味い。いや、普通よりはだいぶ上等な美味さ。

 

冷静さを取り戻し、じっくりと味わうと、だいぶ上等な美味さ程度の味

先に究極のチーズあんシメサババーガーと書きましたが、それは自信を持って言えることなのですが、これが究極のハンバーガーかと言われればたぶん違うと思う。そのくらいのおいしさがこのチーズあんシメサババーガーの美味しさ。

 

かなり美味しいけれど、美味しいと分かってしまえば感動まではしない。しかし、それでも十分に満足できる美味しさではあった。

問題は値段だろう。材料費を1個あたりにすれば大した額ではないかもしれないが、色々買ったなぁ…

そう思うと数百円でそれなりの満足を売るマクドナルドの偉大さを感じざるを得なかった。

 

では、また。