ヘソで茶をわかす

日本のへそ、諏訪湖畔に住む小市民の日々の記録

【筒粥神事】お粥で占った結果、今年は一昨年並みの一年【世の中は3分6厘】

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諏訪大社の筒粥神事を見てきました。とりあえず、結果を先に書いちゃうと、2016年の世の中は3分6厘(5分満点)だそうです。

昨年、2015年の予想は3分7厘でしたので、少しだけ悪い予想になりましたが、一昨年2014年の予想は今年と同じく3分6厘でしたので、一昨年並みの一年になると考えてよいのだろうと思います。

筒粥神事については以前のも書いていますので、良ければご覧ください。 

www.hesocha.com

 

 早朝、下社の春宮に向かう

神事は一四日の晩、20:00頃から始まっているのですが、仕事がありましたので、占いの結果を神様に報告する神事の後半部分のみ見学です。

早朝5時頃から始まるので、ちょっと早めの4時半頃に春宮に到着。まだあたりは真っ暗で、星がとてもきれいな朝(?)でした。

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既にお粥は炊き終えていた

ここで火をおこし、小豆と米の粥の中に葦を入れて煮ていたのですが、到着が少し遅かった。私がここに来る少し前に終わってしまっていました。

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ここで煮込んだ粥から葦を取り出し、その中の米と小豆の詰まり具合で吉凶・豊凶を占います。葦はすでに取り出され、次の儀式の準備が始まっていました。

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それにしても寒そうです。一晩中ここで粥を炊くというのは過酷そうです。

神前にて葦を検分し、一年を占う

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神職らが拝殿に向かいます。これから粥と共に煮込まれた葦を神前にて切って開き、中に詰まった粥を検分します。

とはいっても、神事ですから淡々と切って開くようなことはありません。祝詞をあげたり、玉ぐしを奉納したり、様々な儀礼を行った後、いよいよ宮司さんが葦の中身を確認します。

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時間も時間なのでとても寒かったです。「今年は暖冬で良かった。」と皆で話はしたものの、やっぱり寒いものは寒いです。体の芯から冷える感じです。

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神事をしている神職らもやっぱり寒いみたいです。この方は占いの結果を書き取るので、手がかじかんではキレイな字が書けないのでしょう。

44本の葦の詰まり具合から、43種の農産物の豊凶と世の中の吉凶を占う

宮司が一本ずつ葦を切り裂き、中の粥の詰まり具合を確認し、その量から農産物の豊凶を占っていきます。占われる農産物は全部で43種、これを占った後、今年一年のの夜中の吉凶を占います。これで計44本の葦が開かれます。

農作物は下下・下中・下上・中下・中中・中上・上下・上中・上上の9段階で、世の中は5分満点で占われます。

神事の後に占いに使われた葦が公開されるのですが、今年はこんな感じの詰まり具合でした。

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一番左の布の上に置かれている葦が世の中を占った葦です。確かに葦の70%くらいに粥が詰まっているように見えました。

2016年の占いの結果

記事の冒頭に世の中は3分6厘と書きましたが、そのほか農産物の豊凶については以下のように占われました。

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  • うぐいすな  中下
  • 早生大麦   中下
  • 夏大根    上下
  • 大麦     上中
  • ジャガイモ  下中
  • 桑      下中
  • 春蚕     下上
  • 早生小麦   上下
  • 小麦     中中
  • エンドウ   上上
  • いんげん   上上
  • ささげ    上中
  • なすび    上中
  • 諸瓜     上下
  • 麻      中下
  • とうきび   下上
  • ゆうがお   上上
  • 唐辛子    上下
  • 夏蚕     上中
  • 秋蚕     中上
  • 柿      上中
  • 里芋     中上
  • 林檎     下中
  • 花梨     下上
  • 梨      中下
  • 早生稲    上上
  • 中手     上中
  • 餅      上下
  • 陸稲     上中
  • 煙草     上中
  • 粟      中中
  • 稗      上下
  • 黍      上中
  • 大豆     中上
  • 小豆     上下
  • 秋大根    上上
  • 人参     上上
  • ごぼう    中上
  • 蕪      上中
  • 漬菜     中上
  • 蕎麦     上中
  • 晩稲     上中
  • 長芋     中上
  • 世の中    3分6厘

占いなので当たるも八卦当たらぬも八卦って奴ですが、家庭菜園で何を育てようか考えている方は参考にしてみても良いのではないでしょうか。

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この目録は神事の後、社務所にて配られたものです。書きあがるまでの間、皆で火に当たりながら御柱や御神渡りの話などをしながら待ちました。

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待っているうちにぼんやりと明るくなってきました。目録を貰い春宮から帰ったのは朝6時を少し過ぎた頃でした。

諏訪大社の神職らはタフだ

前の晩から寒い中筒粥の神事を行うだけでも大変なのに、実はこれではまだ終わらないのです。なんと、今日1月15日は上社にて田遊び神事と祈請祭という神事が行われます。宮司さんは高齢のはずなので心配にもなりますが、きっと杞憂なんでしょうね。まったく凄い体力です。

私は早朝の2時間程しか神事を見ていないわけですが、それでも体がすっかり冷えてしまいました。こんな寒さの中、一晩筒粥神事を行い、翌日には別の神事。呆れるほどのタフネスぶりです。これが諏訪明神のご加護というやつでしょうか?

最後に

田遊び神事なども見に行きたいところなのですが、お仕事ありますので今年は我慢します。過去に見に行ったことがあるので、その時の写真が見つかれば、それを使って記事にしようかと思いますが、無ければ来年以降に紹介します。

諏訪大社はただでさえ神事が多い上に、今年は御柱があるので連日のように何か神事があります。できれば全て紹介したいのですが、たぶん無理なので御柱絡みのものを優先し、それ以外のものは2~3年かけて紹介していきます。

 

朝が早かったので1日が異常に長く感じられます。

では、また。