ヘソで茶をわかす

日本のへそ、諏訪湖畔に住む小市民の日々の記録

友人が御柱ロスで腑抜けていて困る

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最近、〇〇ロスって言葉を良く耳にします。芸能界などTVの情報に疎い私でも福山ロスや堀北ロスのように人気芸能人の結婚報道でファンがショックを受けるものや、五代ロスのように人気ドラマでの登場人物の退場に嘆くものなどを見聞きしていますし、最近ではアニメ「おそ松さん」の終了による松ロスなんていうのもありました。

「他にも楽しいことあるだろ?」とか「そもそも、相手はお前のこと知らねぇし、ロス(失う)もへったくれもないだろ。」とか言ったらいけないんでしょうね。たぶん。

熱狂的なファンの心理というのは、どうにも理解しかねるものがあるのですが、大好きなものを失ってポッカリと心に穴が開いてしまうような気持ち何でしょうかね?

身近なところにこういう人がいないために、どうしても「〇〇ロス」っていう状態が分からなかったのですが、今日、初めてロス状態の人に会い、「あぁ、これか。」と思ったので書いてみます。

その人の症状は「御柱ロス」です。それもかなり重度の。

ある種の燃え尽き症候群

受験勉強でエネルギーを使い果たし、入学後に燃え尽きているなんて生徒がたまにいます。何かに熱中するのは良いのですが、熱中しすぎてエネルギー切れになる燃え尽き症候群。御柱ロスはこれの一種のようです。

彼は今回初めて御柱に積極的に参加したそうです。それまでは御柱祭を敬遠していたものの、実際にやってみると仲間たちと力を合わせることの気持ちよさにドハマリしてしまい、完全に御柱祭の魅了されてしまったわけです。

そして、御柱祭を全力で楽しみつくした。その結果、御柱後は何もする気が起きないという無気力状態に…

と、言うと言い過ぎですが、どうにも仕事に集中しきれないのだとか。そして、イマイチ生活にハリが無いとも言っていました。

目を瞑ると木遣りとラッパが聴こえる

夜眠ろうと思い横になって目を瞑ると御柱の木遣りとラッパが聴こえるそうです。

気を抜くと、背後から「ヨイサ!ヨイサ!」と掛け声が聴こえる気がするそうです。

足袋を履いていたために、靴がしっくりこないそうです。

力仕事をすると思わず「ヨイテコショ!!」と叫びたくなるそうです。

もう、完全に病気です。それも重症の。

去年まで、「え?御柱? メンドクサイし、できれば関わりたくないけどなぁ。ウチの地区、若いの少ないし、来年は手伝わないといけないんだろうなぁ。ヤダなぁ。」とか言っていた奴が、完全に熱狂的な御柱ファンになってしまったようです。

御柱ロスは結構多いみたい

御柱期間中はストップしてしまう仕事も多いですから、諏訪大社の御柱が終わった今は、それこそ今までの分も稼がないといけません。ですから私にしてみれば「腑抜けている場合ではない」となるのですが、御柱にドハマリしてしまった彼には最早そのエネルギーは無いようで、祭りが盛り上がった分だけ大きな喪失感があるようです。

秋には小宮の御柱祭もありますので、そっちでまた楽しめばよいと思うのですが、どうにも気持ちを切り替えきれない様子です。

「全く困った奴だ。」と彼を特殊なタイプだと思っていたのですが、同席した方の話では、御柱ロス状態の諏訪人は結構多いそうです。

もちろん、彼もそうですが、どなたも仕事はやっていますし、傍から見ればいつも通りなのですが、長らく一緒に仕事をしている同僚からすると、喪失感のためにキレが無くなったように見えるそうです。

〇〇ロスは恐ろしい心の病

だいぶ言い過ぎ感ありますが、実際になったら結構深刻なような気もしないでもない。

どんな状態なのかは何となく御柱ロスの彼をみて分かった気がしますし、熱狂すると冷めたときはこんなものなのかなぁと思いました。

ただ、実際に見てみて分かったとは言っても、結局、こんなもん、どうしようもないわけで、はてなの偉い先生の言葉を借りれば、こういう状態の人は大脳がぶっ壊れているのかもしれないということになるのだろうか。恐ろしい恐ろしい。

そんでもって、運動と瞑想によって一日も早く日常に戻ってきてもらいたいと願うばかりです。

 

では、また。

 

図説 御柱祭

図説 御柱祭